船釣り初心者の人が抱く基本的な疑問にお答えするページです。魚はどこにいるのか、船の流し方、うまい人とは、シブいとは等。

船釣り初心者の素朴な疑問に答えるページ

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魚はどこにいるのか

初心者の方は船や仕掛けおよび魚の位置関係がわからず、言われるままに指示ダナに仕掛けをおろすだけで、 海の中で何が起こっているのかわからず、どうしても自分で釣ってる感覚が乏しいと思います。

そういう方からよくいただく質問が「目的の魚はどこにいるのか?」ということ。つまり魚がどこにいるのかわからないので、 自分の付け餌が魚の目の前に届いているのか不安で、もっと下げた方がいいのか上げた方がいいのかつかめない。 しかも船長はタナを勝手に変えるなと言う。何で??

この考え方はコマセを使わない釣りなら正しいのですが、タイやアジなどコマセを使う釣りに関しては、実はちょっと違います。 通常タイ(のっ込み期を除く)やアジは、海底スレスレから数m上までの間にいます。 それを船長が魚探で見つけても、魚の目の前に付け餌をちらつかせるような低い指示ダナにはあんまりしません。 何故かと言いますと、以下のような理由があります。

そこで通常はもっと上の層で待っていて、魚がコマセの力で浮いてきて付け餌に気付きパクリとやるのを狙うというやり方にしています。 ですから、指示ダナで待ってさえいれば、魚の方から付け餌へと寄ってきてくれるのです。

なんだそれなら楽チン!誰だって釣れるじゃん!と思うでしょう。でも実際は釣れる人と釣れない人が出てくるんですよね。 何でなのか。それは色んな理由があるし、いつも同じ理由とは限りません。 機会があればまたご説明したいと思います。

船の流し方

以前、マダイをやってた時にお客さんから「こういうポイントの攻め方をしてるんですか?」と訊かれた事があります。 実際その通りでした。付け餌のとられ方やタイの釣れ方を見ていて想像されたのだそうです。すごい人がいるものだと思って感心しました。

タイの調子がいい時はタイの方から船の下に集まってくれるので、そう難しく考えなくても釣れてくれるのですが、 タイの調子が悪い時は魚探の反応の出方や魚の動きを見ながら、その時々に応じた攻め方を考えていかないとなかなか結果が出ません。

普通お客さんにとって、船長がどういう考えでそのポイントを攻めているかに関してはあんまり見えない部分です。 以前、攻め方についても詳しくマイクで説明して、船全体として合理的に攻められないかと考えた事もありましたが、 かえってお客さんを混乱させてしまう面もあり、今はあんまり言い過ぎないようにしています。 でも船長とお客さんの意図を完全に一致させることができたらやっぱり釣れ方も違うかもなぁと思う事はあります。

そこで今回はごく基本的なことですが、初心者の方のために、船の流し方についてご説明したいと思います。

潮止まりの時を除いて、海の水(潮)は流れを持っています。船長はその時々の潮の流れに合わせて船を流そうと操船しています。 放っておいても船は潮と一緒に流れるだろうと思われるかも知れませんが、風の影響を受けたり、 二枚潮と言って上層と底層で潮の流れが違うこともあるので、そこを船長が操船で調節しながら流していきます。 基本的に船は常に移動しているのです。大きい漁礁だと数百mの長さがありますが、 場合によってはそれほどの長距離をダラダラと流していく事もあります。 ちなみに潮の速さに関しては「潮流の速さを知る方法は?」を参考にしてみて下さい。

その時の状況にもよるのですが、船長は大体この辺りで釣れ始めてくれるといいなぁと最初に考えています。 そこから逆算して、この辺りから流し始めて、この辺りでコマセを振って、この辺りで反応が出始めて、という事を考えています。

よくある勘違いは、船長が魚の真上で船を止めて「さあどうぞ!」と言っているというものですが、 これは違うという事がわかっていただけると思います。 また、船長の合図に合わせて釣りを開始できるように予め準備をしておく必要があるという事も何となくわかっていただけると思います。

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うまい人ってどんな人?

例えば「タイ釣りが上手い」ってどういうことなんでしょう。何をもってこの人は上手いと言うのでしょう。 色んな考え方があると思うんですが、大物を釣ったとか、沢山釣った事がある、という事では判断できないような気がします。 これらは運がよければ初心者の方でもある程度可能だからです。運に左右されるのは自然相手ですから必ずあります。 魚の調子が良ければ誰でもあっさりと釣れてしまうし、逆に悪ければ非常な苦戦を強いられる事もあります。 が、その調子の上下があっても常に平均以上の釣果が出せるとしたら、それはその人の腕を示す可能性はありそうです。

私から見て「この人上手だなぁ」と思う方が何人かおられます。(そもそも船長の釣り人としての技量は実は大したことないので、 多分に羨望が混じってます(笑))そういう人達の共通点の一つは、過去に良かった時のパターンに拘らず、 その時の魚の状況に合う釣り方を模索しようとするところです。それはある程度引き出しを持っていないとなかなかできない事ですが、 逆に見るとそういう考え方だから試行錯誤の上に新たな引き出しが増えていくとも言えるかも知れません。

だから上手な人に共通して言えるのは、あまり釣れない時にも忙しいことです。あれこれ手を変え品を変えやって下さるんですね。

私もプライベートで釣りをする時などは、なかなか釣れない時はもちろんですが、 好調な日である程度お土産が釣れた時は途中から大体試行錯誤モードに入ってあれこれやってみます。 不得手な釣り方をあえて試してみる事もあります。そうすることで新しい引き出しが加わった事もあります。

ここで誤解しないでいただきたいのは、別に上手くならなきゃいけないと申し上げているわけではないということです。 たまの休みに釣れても釣れなくてものんびり糸を垂らすのもやっぱり釣りの楽しみ方だと思います。 ただその中に「お魚との対話」も楽しみの要素として入れてみても面白いですよということです。 以前お客さんと話をしていた時に、上手な人の事を指して「魚とお話ができる人」と表現されていてうまい言い方だなぁと思いました。

「こうしたら釣れてくれるかな?」
「だめか~もしかして魚はこんな気持ちなのかな?」
あくせくやる必要はありません。のんびりでいいんです。 これでもし結果に結びついたりすると「もしかして俺って上手い?」という気分になれます(笑)

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シブいってどういう事?

なかなか釣れない時に「今日はシブい」ってよく言われます。さてシブいってどういう事でしょう。

ちょっと興味深い事例があります。マダイがそこそこ釣れた日でした。船中30枚強というところ。釣れた人で7枚、釣れなかった人で0枚。 釣れた人は「今日はよかった」と言いました。釣れなかった人は「今日はシブかった」と言いました。さて同じ日なのに何故こうも見方が違うのでしょう。 もちろん自分自身が釣れたかどうかが最大の要因になっていることは間違いないのですが、それだけの単純な話ではないのです。

船釣りには、3つの違う立場の要素があります。一つはお客さんである釣り人。もう一つは船を操船する船長。そして対象となる魚。 この3つの要素が互いに影響し合いながら結果として釣れたり釣れなかったりしています。

例えば今日は魚がいっぱいいてしかも活性が高いとしましょう(ケースA)。 そうなると釣り人と船長が少々ヘマをしても(失礼!笑)、魚が釣れる可能性は高くなります。

逆に魚が少なく活性も低いとしましょう(ケースB)。 こうなると釣り人と船長が力を合わせてもなかなか釣れにくい日もあるでしょう。あるいは釣れるパターンをつかんだ人だけが何とか少し釣れるかも知れません。

では魚の量、活性が50%程度だったとしたらどうでしょう(ケースC)。船長は最善を尽くしたと仮定します。 運が良ければ皆さん釣れるかも知れませんし、運が悪ければ皆さん釣れないかも知れません。お客さんが釣れるかどうかは個々の運やスキル等にも左右されます。 もしかしたら釣れる人と釣れない人が出るかも知れません。

今度は魚がいっぱいいるけど活性は低いとします(ケースD)。船長は最善を尽くしたと仮定します。 運が良ければ皆さん釣れるかも知れませんし、運が悪ければ皆さん釣れないかも知れません。 もしかしたら釣れるパターンを見つけた人だけがとてもいい思いをするかも知れません。

魚がいっぱいいて活性もそこそこ。でも潮が特殊で非常に釣りにくいようなケース(ケースE)もあり得るでしょう。ここは船長がまず潮を読まないと船全体の釣果に影響します。 またお客さんも潮に応じた仕掛けを見出さないと釣れないかも知れません。その代わり船長もお客さんもパターンをつかめばいい釣りになる可能性があります。

さらには前半はケースDの状況だったが後半に入ってケースEの状況だったということもあり得ます(ケースF)。あるいはケースAがケースDに移行するような事もあるでしょう(ケースG)。

ケースAとケースBは非常に単純なケースですが、これならばそれぞれ「いい日だ」「シブい日だ」と言ってもいいかも知れません。でもそんなシンプルな条件の日はそう多くはありません。 多くはケースC以降か、もしくはもっともっと条件が複雑化した状況であることが多いです。そしてこれらの日はもう「いい日だ」「シブい日だ」という単純なくくりで区別することはできないのです。やりようによっては釣れるし、やりようによっては釣れないのです。でも多くの釣り人はそんな複雑化した状況になかなか気づけないと思います。そこに気付けるにはそれなりの経験を要しますし、入手できるデータの種類が船長に比べると少ないからです。だからその日の自分の結果をもとに『いい日』『シブい日』とラベル付けするしかないというのが実情だと思います。

船長は魚と釣り人の間に立って、なるべくその間のギャップを埋めて複雑な状況を極力単純化し釣れやすいように釣れやすいように持っていこうとしています。 でも気づかぬ内に何かしらのミスを犯しているか、もしくはギャップが大きすぎて全てをフォローできていないケースも申し訳ありませんがゼロではないです。 上記のケースでは『船長は最善を尽くしたと仮定します』なんて書いていますが、最善を尽くそうとして最善まで至っていないケースもあり得るということです。 そうなればますます釣れるための条件は複雑化します。

船長は釣れない時もあんまり『シブい』という言葉を使いません。たまに使う時も『難しい』という意味で使っています。 つまりその時の現状を『釣れない日』ではなく『釣れる状況までまだ持っていけてない状態』だと考えているからです。 なのでどんな状況であろうと沖上がりの最後の瞬間まで全然あきらめていません。

釣りというのは『釣れる日』『釣れない日(シブい日)』の2種類が大前提として存在しているわけではありません。 ただ結果として『(自分が)釣れた日』と『(自分が)釣れなかった日(シブかった日)』があるだけなのです。実は何かのキッカケさえつかめばそこそこ釣れるはずだったのに、結果として(自分は)釣れなかったという日が実はかなり多いのです。そしてその原因や過程を考えて答えを出していくのもまた釣りの醍醐味ですし、そうすることで釣れる確率もアップしていくのです。

引き出しを増やしても限界はある