船釣りに使うロッドキーパー(竿掛け)を購入したい方へ、選び方のアドバイスなどをご紹介しています。

ロッドキーパー(竿掛け)の選び方

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このページで使用しているロッドキーパーの画像はほとんどが第一精工のサイトからお借りしています。

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ロッドキーパーとは

ロッドキーパーを使用している様子の写真画像。船べりに固定され2点で竿を支持している。

ロッドキーパーとは船べりに竿を固定しておくための器具です。竿を水平にした状態で魚のアタリを待ったり、竿を立てておくこともできます。 ロッドホルダー、竿掛け、竿受けなど色々な名前で呼ばれますが、ここではロッドキーパーに統一します。

ずっと手持ちでやる釣り以外は基本的にロッドキーパーが必要と思っていただいた方がいいと思います。 コマセマダイとかはロッドキーパーがなくてもずっと手持ちで頑張るならやってやれないことはないでしょうが現実的ではありません。 不要な釣りは例えば、ジギング、ひとつテンヤ、タイラバ、カレイ、キスなど。これらの釣りはロッドキーパーのヘッドが竿に取り付けてあると逆に釣りづらくなるので使わない方がいいです。 フカセ五目もずっとライトタックルで手持ちでやるならロッドキーパーはなくても釣りはできます。

ロッドキーパーは、こうゆう丸でレンタルもできます。レンタル料も安価なので自前で購入しないという選択肢もアリだと思います。

ロッドキーパーの構造と使い方の概要

ロッドキーパーの構造と使い方の概要をご説明します。機種による違いはありますが基本的な第一精工のスーパーラークを例にご説明します。 パーツの名称などは私が適当につけたものであり各メーカーで違うと思いますのでご了承ください。

ロッドキーパーの構造の写真画像

ロッドキーパーは大きく分けて3つの機能からなります。(図中グリーンの文字で表示)

ヘッド部分
竿を固定する部分です。単に固定するだけでなく、このヘッド部分を支点として竿の向きを水平方向にも垂直方向にも動かす事ができ、またロッドキーパーから簡単に竿を外すこともできます。
レスト部分
ヘッド部分の他にもう1点で竿を支えるための部分です。単に竿を乗せるだけで固定はされません。しかし、竿を寝かせた状態での竿の上下左右の角度をここで調整することができます。
クランプ部分
ロッドキーパーを船べりに固定する部分です。

さらに細かく見ていきましょう。まずはヘッド部分から。

竿が入る部分と竿取り付けネジ
ここに竿を通してネジで締め付け固定します。 リールがヘッド部分とレスト部分の間に来るように固定するのが一般的ですが、座席が狭くて竿のグリップが邪魔なときなどはレスト部分より前にリールが来るようにしてもいいです。
引き金
引き金を引くとヘッド部分がロッドキーパーから外れて、竿を手持ちにすることができます。また再びロッドキーパーに竿を掛けたい時はガチャンとヘッド部分を再接続できます。これをご存知なくてたまに毎回竿取り付けネジを緩めて竿を外す方もおられますが、そんな手間はかけないでいいように設計されているのです。

次はレスト部分です。

レスト部分縦横角度調整ボルト
レスト部分の角度を調整できます。竿が柔らかいと竿を立て気味にしないと竿先が水中に没してしまいますから、そういう時などこのボルトで角度を調整します。 また例えば左隣のお客さんとオマツリしやすい場合など、レスト部分を右に向けるよう調整することもできます。垂直方向水平方向どちらも調整できます。(これができない機種もあります。)
糸留め
仕掛けを投入する時に手前マツリしてしまってハリスを一時的に固定したい時、仕掛けを上げて道糸がブラブラしないよう固定した時などに、糸を引っ掛けて留めておくことができます。

最後はクランプ部分です。

クランプ固定ネジ
船べりにロッドキーパーをはめ込む時に、大まかにクランプ部分の取り付け幅を船べりの厚さに近くなるよう調整するためのネジです。 緩めると取り付け幅を広げたり狭めたりできます。
船べり固定締め付けボルト
クランプ固定ネジで取り付け幅を大まかに船べりの厚みに合わせた後に、この締め付けボルトでロッドキーパー全体をしっかりと船べりに固定します。 このボルトの先端が当たる部分は傷めてしまう可能性があるので当て木などを使用していただくようお願いします。

ロッドキーパーの主なメーカー

第一精工

第一精工のラークシリーズはもっとも使用されているロッドキーパーです。堅牢性という意味では一番で釣行回数の多い方にオススメ。(他のメーカーも実用上問題ありませんが。) ただ他のメーカーに比べたら若干高価ではあります。

ダイワ(グローブライド)

価格面で中間的な位置づけです。これもラークに続いて使ってる人が多いです。コンパクトヘッド(詳細は後述)の先駆者なので特にライトタックルのお客さんに愛用者が多いです。

スノーピーク

もっとも安価です。ただ竿を左右に回せないようでその点若干の不便を感じる事があります(私の知る範囲でなのでご確認ください)。多くはありませんが使ってる人もおられます。 釣り人には馴染みが薄いかも知れませんがアウトドア用品の世界では有名であり信頼できるメーカーです。

シマノ

釣り用品の大企業ですがロッドキーパーのメーカーとしては最も後発です。 形状が今までのメーカーにはないデザインになっており、船べりへの取り付けボルトが1本ではあるものの実質的にボルト2本のものと安定性は変わらないです。 なので携帯性と安定性を両立していると言えます。また別売りオプションにより、探見丸や小物入れを取り付けることができます。 竿に取り付けるヘッド部分はコンパクトタイプのみとなります。

ロッドキーパーの選び方

ロッドキーパーは大物用から小物用まで色んな種類がありますのでよく調べてから購入しましょう。各メーカーのホームページで確認することができます。 チェックすべきポイントをご説明します。

以下の説明はあくまでもこうゆう丸の釣りに関しての情報です。他の船、地域に関してはお答えできません。

適合ハリス

ロッドキーパーの強度に応じて適合ハリスが示されています。ハリスの太さがこの位までの釣りなら強度的に大丈夫ですよ、という意味です。

適合ハリス6号か7号位までのロッドキーパーですと、マダイを中心に大体の釣りに対応できます。 イカや中深場五目の釣りに関してもおそらく使えないことはないでしょうが、安心という意味でもうワンランク上も選択肢になります。マダラはやめておいた方がいいでしょう。適合ハリス7号の第一精工のチビラークをマダラに使ってみた事がありますが、見事に竿を支持する部分が折れました。

適合ハリスが12号位までのロッドキーパーですとイカや中深場五目でも安心して使用できます。

適合ハリスが16号位までのロッドキーパーはマダラでも大丈夫です。

ヘッドとはロッドキーパーを竿に取り付ける時の部品です。 ヘッドは竿に取り付けたままワンタッチでロッドキーパーから外せるようになっており、この機構により置き竿と手持ちをスムーズに切り替えることができます。

ノーマルヘッドとコンパクトヘッドの比較写真画像。

従来は竿にネジ止めするタイプ(写真左)しかなかったのですが、その後コンパクトヘッド(写真右)が現れました。 コンパクトヘッドは樹脂で押さえるだけなので突起がないし軽くて、手持ちで釣りをするには非常に具合がいいのです。ただ堅牢性耐久性という点ではネジ止めタイプに軍配が上がります。

こうゆう丸の釣りですとマダラ釣り(オモリ250号)なんかはネジ止めタイプにした方が無難だと思います。 イカ釣りや中深場五目(オモリ120号)はコンパクトヘッドでやってる方もおられます。(保証はできませんのであくまで自己責任ですが今のところ問題なく使えてるようです。)

マダイ釣りで、波がある時に前部のレスト部分に竿を掛けずにヘッドのみの1点で支えて置き竿にする方がおられます。 波の揺れを吸収するという点で有効ではあるのですが、コンパクトヘッドの場合無理がかかるのでこの方法はやめておいた方がいいと思います。

キーパーには、ネジ止めタイプのヘッドしか使えないもの、コンパクトヘッドしか使えないもの、両方が使えるもの、と3種類があります。ご自分の釣りに合わせて選んでください。

ヘッドは使える竿の直径の範囲が決まっています。ご自分の竿が使えるかどうか事前に確認した方がいいですよ。 竿が細すぎるならスペーサーというゴム(こうゆう丸でもいくつか持ってますし、ロッドキーパーに標準でついてくるものがあります)を竿に取り付ければ適合させられますが、 竿が太すぎるという場合はもうどうしようもありません。 特に昔の竿や錘負荷の大きい深場用の竿は直径が大きいものが多いのでご注意ください。

ヘッドはロッドキーパー本体とは別に別途購入することもできます。 竿を途中で替えたい時にいちいちヘッドを付け替えるのが面倒という方は、予め複数の竿にヘッドだけを取り付けておくこともできます。

ヘッドがなく引っ掛けるだけのタイプのロッドキーパーの写真画像。

写真のタイプはヘッドがなくてただ竿を引っ掛けるだけのタイプです。まあ尻手ロープをつけておけば竿を海中に落とすのは防げるとしても、あまりオススメはできないですね。

船に固定するクランプ部分

締め付けボルト

ロッドキーパーの締め付けボルト1本と2本の比較写真画像。

船に固定するための締め付けボルトは1本のものと2本のものがあります。1本でも実用上問題ありませんが当然2本の方がしっかり固定できます。 マダイなどの釣りでは1本で何ら問題ありません。

イカ釣りや中深場五目に関しては1本でもまず問題ありませんが、2本の方がより安心感があります。マダラに関しては2本のタイプでないと不安があります。

収納性という意味では1本の方がコンパクトに収納できていいです。

取り付け幅

ロッドキーパーの取り付け幅の写真画像。

どの位の船べりの厚みに対応できるかという事です。

こうゆう丸の船べりの厚みは5cm前後なので、ほとんどどのキーパーでも取り付け可能です。。 必要なら当て木もお貸しできます。

将来どんな船に乗っても大丈夫なようにとお考えの場合は、取り付け幅の広いタイプを選んだらいいと思います。船べりに対して取り付け幅が広すぎても当て木をかますことで対応できます。逆に厚い船べりに対して取り付け幅が狭いキーパーは取り付けることは不可能なのです。

こうゆう丸でのロッドキーパーのご利用

こうゆう丸の船べり下面には締め付けボルトが当たってもいいように当て木が予め貼り付けてある場所があります。基本的にはその場所にロッドキーパーを取り付けてください。どうしても締め付けボルトが当たるところが傷んでしまうからです。

何かの事情でそれ以外の場所にロッドキーパーを取り付ける場合は、船長から当て木を借りてそれを船べり下面に当ててください。

ほとんどのロッドキーパーは船べり上面に接する部分にゴムや樹脂などを使っているため傷つきにくいのですが、 もしそういう仕様になっていないロッドキーパーをお使いになる場合は船べり上面にも当て木をお使いください。

おすすめのロッドキーパー

ロッドキーパーの中でも定番と言えるのがスーパーラークです。こうゆう丸での釣りの全てをカバーでき、しかも丈夫で長持ちという観点でもっともおすすめできます。

スーパーラークの唯一の欠点と言えるのが竿を手持ちにする時にネジ止め式のヘッド部分がちょっと邪魔なこと。 ここを重視するのであれば、通常のネジ止めヘッドが標準でついていてさらに別売りのコンパクトクランプヘッドにも交換できるタイプがダイワのパワーホルダーシリーズにあります。

パワーホルダーシリーズには、コンパクトクランプヘッド専用のモデルもあります。ただしコンパクトクランプヘッドは大きい荷重には耐えられませんし、 締め付けボルトが1本であるという点もあります。マダラなどの荷重が大きい釣りをやるかどうかよく考えて選択してください。

ロッドキーパーの取付け方

ロッドキーパーの取付け方を動画で解説しますので、こちらをご覧ください。

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