このページの目次
- マダイ釣りのドラグとビシの設定
- マダイ釣りの仕掛けの準備
- マダイ釣りの仕掛けの投入方法
- マダイ釣りのタナの合わせ方とコマセの振り方
- アタリを待つ
- アワセから取り込みまで
- アタリがない時に
- コマセマダイ釣りでの指示ダナについて
マダイ釣りのドラグとビシの設定
リールのドラグ(→ドラグとは)をややゆるめに設定しておいて下さい。 私は、軽くコマセを振っても道糸が出なくて、強くコマセを振った時に少し出る位で調整しています。 ただこれはハリスの太さにもよりますのでご注意ください。 あまりドラグを締めすぎればハリス切れの可能性が高まりますし、ゆるすぎるとハリ外れの可能性が高まります。
コマセをビシにつめます。半分位の量を目処にして下さい。 詰め込みすぎると逆にコマセが出なくなります。指でコマセを押し詰めたりしないようにしましょう。
プラビシの場合は、上窓を半開(オキアミが出ない程度)、下窓をオキアミの体幅よりも少し大きい程度でやってみて、後は様子を見て調整してみてください。
ステンカンの場合は、市販の穴埋めゴムやビニールテープ(グルグル巻きにするかもしくは内と外の両側から貼らないとはがれます)で穴をいくつかふさいで、コマセの出方をコントロールできます。 買ったままだとコマセが出過ぎる事が多いので穴をふさいでいる人が多いですね。 私は上穴を数ヶ所と下穴を一つだけ残して、あとはふさいでいる事が多いです。
仕掛けを上げた時にコマセが少しだけ残っている位にビシを調整していって下さい。 コマセをまく事でタイを浮かせるんですが、まき過ぎても逆に良くない事があります。 ポロリポロリと出る位を基本にして下さい。
マダイ釣りの仕掛けの準備
ハリにオキアミをつけます。投入時に絡まないよう、ハリはハリスから少し離して船べりにおいて下さい
次にハリからビシに向かってハリスをたぐりなおして下さい。こうすると先に出て行くビシ側の糸が上になるので、ハリスが絡みにくくなります。
マダイ釣りの仕掛けの投入方法
投入する時は、竿をキーパーにかけたまま、クッションゴムを持ってビシを持ち上げ、 クッションゴムからハリスへと手の中で滑らせながら、静かにビシを海面に落とします。
ハリスから手を離さずにリールのクラッチを切って、ハリスが絡んでいないか確認しながら ゆっくりと手の中でハリスを滑らせていき、ビシを沈めていきます。沈んでいくビシに引っ張られるようにして仕掛けを入れていくわけです。 常にハリスにはテンションがかかっています。
最後に、ハリを手に刺さないように気をつけて落とします。慣れない人は、ハリまで残り2m位になったらリールのスプールを押さえて一旦糸の出を止めて、ハリを海に落としてやれば、手に刺すことはありません。
ハリスを先に海に入れ終わってからビシを海中に投じる方法はあまりおすすめしていません。 潮の速い時はハリスがどんどん流されて周りの人に迷惑をかける事がありますし、最悪の場合ハリスがスクリューに巻き込まれて切らざるを得なくなることもあります。 また、ビシとハリスが絡んだりという手前マツリもしやすいのです。要するにハリスが海面近くでふわふわしている状態はトラブルが起きやすいのです。
でもオススメしているビシから先に入れてハリスが引っ張られるようにして投入するこの方法は、途中で手前マツリした時に厄介な面もあります。 実はちょっとしたコツを知るだけで手前マツリがほとんどなくなるんですよ。是非関連記事をご覧ください。
マダイ釣りのタナの合わせ方とコマセの振り方
船長がタナ(ビシの水深です。付け餌の位置ではありません。)を指示しますので、 コマセをふった後で指示ダナにビシをおいてアタリを待ちます。
コマセを振るにはまず、指示ダナの5m下までビシを落とし、そこで止めて10秒待ちます。 うっかりとそれより下に落とさないよう注意して下さい。底まで落とすのも厳禁です。 魚を散らせてしまう事もあるからです。
10秒たったら、コマセを振りながら、指示ダナまで5mビシを巻き上げて待ちます。
コマセを振る水深は上記の通りタナ下5mが基本ですがあくまでも基本に過ぎません。 実際には違う水深でコマセを振るケースやコマセを全然ふらないケースも頻繁にありますので、 その都度よく船長の指示を聞いて下さい
ビシを落とす時に指示ダナに近いところまできたら、指でスプール(リールの道糸が巻いてある 部分)を押さえ、ブレーキをかけてスピードを落とし、タナぴったりで止めるようにして下さい。 間違って落とし過ぎないためと、余計なプレッシャーをタイに与えないためです。
リールのカウンタはあまり当てにならないので、あくまで参考程度にして、道糸の色で 水深を正確に測って下さい。
アタリを待つ
大体8分位待ってアタリがなければ一度上げてみて下さい。エサが取られるようなら 待ち時間を短くしたりもします。
落とし込みの誘いはタナ下2m位まででお願いします。
アワセから取り込みまで
魚がかかったら、竿先にアタリが出ます。 キーパーから竿を外して手に持ってください。そしてもう一度魚が突っ込んだところで、ゆっくり魚を持ち上げてこちらを向かせるような感じでアワセを入れます。魚が突っ込んだ時がベストのタイミングです。一つの突っ込みが終わって竿先が戻ってきたタイミングでアワセを入れるとバレやすいので気をつけてください。
ポンピング(竿を持ち上げて、次に下げながらリールを巻く、を繰り返す方法)は初心者の 方はバラシの元になるのでやめた方がいいです。普通にリールを巻くだけでいいですよ。 また魚の引っぱるままに竿先が下がっていくと、竿の弾力が生かされず、これもバラシの原因になるので、竿は立てた状態をキープして下さい。竿を支えきれない場合は、竿尻をお腹に当てて、リールの上のグリップ部分を持つようにするとテコの原理で竿を楽に立たせておくことができます。
巻き終わったら、コマセカゴをつかんでバケツに入れます(どこまで巻いたらちょうど バケツに入るか、事前に確認しておいて下さい)。
その後ハリスをたぐって魚を引き寄せます。
基本的にはタモですくってもらいましょう。小さいものはハリスを持って抜き上げてもいいです。
アタリがあってからの様子を動画でご覧ください。
他にも「マダイ釣りのやりとり(アタリからタモ入れまで)」にて、 一連のやりとりを動画を交えて解説していますので、ご覧ください。
イナダ、ソーダガツオ、サバ等の魚は泳ぎまわるので、かかったら早めに 引き上げないと他の人とオマツリを引き起こしてしまいます。慣れてくると、 アタリや引きで魚種はある程度想像できるんですよ。これらがかかったらリールを 早めに強引にリールを巻いて、ハリスをたぐる時もすばやく強引にやって下さい。 ハリス4号ならイナダ位では切れません。魚に上を向かせたまま横に走る余裕を 与えないようにするのがコツです。
アタリがない時に
待ち方を変えてみる
- 待ち時間を変える(餌取り等の状況によって長く、あるいは短く)
- 竿を手持ちに変えて付けエサの動きを極力抑える(特に波の高い時など)
- 誘いをかけてみる。誘い方を変える。誘いを小さくしてみる。
- タナを上げたり、指示タナの上からジワジワと落とし込んでみる。 魚が浮いてもアタリがない場合は、付け餌よりも上に魚がいるために 付け餌が目に入らないという事も多く、タナ上を探ってみるのも手です。 特にハリスを15mにしている場合は、活性が高ければ指示ダナの 上5mまでは十分釣れる可能性があるので、やってみて下さい。
仕掛けを変えてみる
- ハリスを細く/太くしてみる。ハリを小さく/大きくしてみる。
- 仕掛けを重くしてみる(ハリを重く/テーパー仕掛けならスイベルを重く/ ガン玉を付け加える/フロート系のアクセサリーを外してみる等々)
- 逆に仕掛けを軽くしてみる。(上記の逆)
- ビーズを付ける/外す。色を変える。(濁り潮や深場なら夜行玉や夜行バリを 使ってみたり、餌取りが多ければなるべく目立たない地味な仕掛けに変えたり)
- クッションゴムの長さを変える。
- ビシの重さを変えてみる。
- ハリスの長さを変えてみる(ハリスを長くすると他のお客さんとオマツリする 可能性があるので、必ず船長に事前確認をお願いします)。時にはハリスを 短くするといい事もあります。
その時の状況や季節によって仕掛けを工夫してみるといいですよ。
秋は重めの仕掛けが効果的な事があります。夏や早春はハリスが細めの方が いい場合があります。のっ込み時期(5~7月位)は大物の可能性が高いですから ハリスはなるべく5号以上でお願いします。
オキアミの付け方を変えてみる
- エサを小さくする方向(餌取りが多い時や、オキアミの頭だけとられる時など)。 例えば粒の小さいものを選ぶ/尾羽根付近を大きく切り取って頭の方だけにする。
- エサを大きくする方向(付け餌を目立たせたい時)。 例えば粒の大きいものを選ぶ/2匹がけにする/3匹以上房がけにする。
- 付け餌用オキアミを別に用意していた時は、それを使わずにコマセの中から付け餌を拾ってみる。
コマセの振り方を変えてみる
- コマセを振らない(餌取りが多い時など)
- コマセを意識してふる(置き竿でコマセがあまり出ない時など)
- コマセの振り位置を変えてみる(餌取りが多い時、タナでしか振らないなど)
- コマセカゴの窓の調整(コマセの出具合を調整する)
- コマセのつめ方を変える(少ないと出やすく多いと出にくくなります)
コマセマダイ釣りでの指示ダナについて
船長は『この水深ではこの指示ダナ』というように事前に決めていたりしません。 その日その時の海と魚の様子によって最適なタナは変わって来るからです。 同じポイントでも一日の中で指示ダナが変わることもよくあります。 なので船長の指示ダナアナウンスをよく聞いててくださいね。
よくある勘違いですが、魚探の画面で魚のいる層を確認してそこに付け餌が届くようにタナを決めてるわけじゃありません。 実際は魚のいる層よりだいぶ上のタナに設定して、コマセを使ってやる気のあるマダイだけを浮かせて釣るという形が基本になります。
指示ダナが高すぎると、マダイは付け餌のある層まで浮いてこなかったり、釣れても型が小さかったりすることがあります。
指示ダナが低すぎると、餌取りにやられやすかったり、マダイがビシを嫌って浮いてこなくなったり船の周りから逃げることもあります。
釣り始めの指示ダナは、魚探の魚の反応の出方、潮の速さ、気温やお天気、前日の最適なタナなどの情報を考慮して決めますが、 それがその日その時の最適な指示ダナとは限りません。あとは釣りながら実際のマダイの反応を見て調整していきます。