船釣りにおいて、初心者がたくさん釣れた時に、 魚を無駄にせずにどうやってうまく消費していくか、保管方法などについてご説明しています。

初心者がたくさん釣れた時の対処

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家に帰ってからの事を考える必要

マダイを7枚釣った親子のお客さんの話

まあまあマダイは釣れた

実際にあった話です。初心者のお父さんとお子さんのお二人がタイラバに挑戦しました。 前半苦労しましたが、後半少しは釣れるようになってお二人で1kg前後のマダイを7枚。 喜んでいただけました。

お一人にすれば3~4枚。マダイを狙って釣行した場合、この釣果はまあ平均的だと言っていいレベルと思います。 もっといい事もあるし、悪いこともあります。1kgだと大体40cm位。やや小さめのサイズです。 慣れた人なら、もうちょっと釣りたかった、あるいはもっと大きいのを釣りたかったと思うかも知れません。

まあまあ位の釣果でも慣れない人にとっては

しかし、慣れていないこの親子のお客さんは、帰り際になってはてこの魚をどうしたものかと考えます。 どうやって食べたらいいか、食べるまでどうやって保管したらいいか、どうやってさばくのか、色々考えることはあります。 冷蔵庫に余裕があればまだいいですが、1kg位のマダイを7枚入れておく余裕なんてない家庭の方が多いでしょうね。 また、すべて食べきるまでどういう状態で保存すればいいのでしょうか。せっかくの魚を腐らせてもいけません。 1~2枚位ならまだなんとかなると思うんです。 7枚となると考えるべきことがぐっと増えるのです。慣れた人にとってはこの位の魚の処置は簡単にできるんですけど、 慣れてない人には問題山積みです。

「さばくのが大変なら有料でスーパーの魚屋さんにさばいてもらう事もできますよ」と私が言うと、 「とりあえず全部3枚におろしてもらえば何とかなる?」と聞かれました。 3枚におろした状態の保存は丸のままの保存よりも少し難しくなります。 そもそも3枚におろした時点で料理法が限られてきます。割り切ってやる分にはいいけど、万全とも言えません。

初心者の方には、釣りでもなければ普通は手にしない量の魚を、腐らせずに、 無駄なく味わっていただく方法を知っていただく必要があるんですね。

この時私は結局の所、こうすればいいですよというようなアドバイスをできませんでした。 そして初心者のお客さんに釣らせてあげる事ばかりじゃなくて、釣った後のことも少し考えなくてはいけないな、 と思いました。それがこの記事を書いたきっかけです。

ではたくさん釣れた初心者が、どのように魚を無駄にせずに味わっていくかを以下でご説明しましょう。

実際たくさん釣れた時の対処法

基本的な考え方をまずあげておきますね。

家に帰ってからの保管の方法

家に帰ってから魚を一時的に保管しておく方法を3つご紹介します。 『丸のまま保管する』『下ごしらえをした状態で保管する』『3枚におろして保管する』の3種類です。

丸のまま保管する

魚にほとんど下処理も施さずに冷えた場所に保管する方法です。いくつかやり方が考えられますが、 あまり手間をかけずになるべく魚を傷めない方法をご紹介しましょう。

魚一匹一匹を新聞紙でくるみ、ビニール袋に入れて、できるだけ空気を抜いて密閉します。 その状態で保管します。

新聞紙でくるむのはヒレでビニール袋を破らないためです。 それでも破れる心配がありそうならヒレをハサミでカットしてください。

『丸のままの保管』は魚の内部にエラや内臓、血合いが残っているため、比較的なレベルですが 腐敗時期は早まります。なのでできる範囲で次の『下ごしらえで保管』へと移行していってください。

下ごしらえをした状態で保管する

次は少し下ごしらえをした上で保管する方法です。下ごしらえの内容は以下の通りです。

  1. ウロコをとる
  2. エラをとる
  3. 内臓をとる
  4. 血合いをとる
  5. (ヒレを切る)
  6. キレイに洗う
  7. 水気をとる

『ウロコとり』から『血合いをとる』までの作業は、下の動画がわかりやすくておすすめです。

『ヒレを切る』はやってもやらなくてもいいですが、切った方が保管スペースが多少少なくてすみますし、 その後3枚におろすなどの作業をする時に手に刺したりしなくていいので、おすすめです。 普通にキッチンバサミでジョキジョキ切ればいいだけです。

『血合いをとる』までが終わったら、全体をよく洗いましょう。ヌルヌルなどが残らないようによく洗います。

最後に水気をよく拭き取ります。

ここまでの下ごしらえが終わったら、魚全体をキッチンペーパーにくるんで、お腹の中にもキッチンペーパーを入れて、 ビニール袋に入れて、 できるだけ空気を抜いた上で密閉して保管します。

エラや内臓、血合いなどは魚を腐らせる原因になるので、可能な限り早く取り去った方がいいです。 そのための『下ごしらえ』なのです。

内臓や真子・白子も美味しく食べられますから、とっておいてもいいでしょう。 ただこれらは長く保管はできないので、できるだけ早めに食べてください。

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3枚におろして保管する

上記の下ごしらえが終わった状態の魚を3枚におろします。

おろした身の部分は、キッチンペーパーに包んでラップかビニール袋で密閉(空気は抜く)して保管します。 皮はとらないでおきます。

アラも料理に使う時は身とは別にキッチンペーパーにくるんでビニール袋で密閉して保管します。

この『3枚におろして保管』という方法は、絶対に必要なものではありません。 次に食べる魚を早めにおろしておく程度の意味か、冷蔵庫の保管スペースを節約する意味しかないので、 そういう意味で必要な時以外はやらなくてもいいです。

保管場所について

保管場所は冷蔵庫かクーラーボックスになるでしょう。どちらでもいいです。

クーラーには魚がひたひたになる位の水氷を入れておくのがベストですが、魚が芯まで冷えているなら氷だけでもいいです。 魚が多い時は下の魚がつぶれるから水氷の方がいいですけどね。 いずれにしても絶対に氷が溶け切らないように、逐次補充してください。

クーラーの場合、氷が溶け切らない事に注意が必要なので、スペースが許す限りは冷蔵庫に保管した方が安全でしょう。 ただ最初から全部を冷蔵庫に保管するのは、魚が多いければ多いほどスペースの関係で困難になります。 なので最初はクーラーを活用しながら、魚を消費しつつ、下ごしらえをしつつ、徐々に冷蔵庫に移管する方が現実的と思います。

保管方法の使い分け

保存期間の目安

釣ったその日から数えて、保存期間の目安は以下の通りです。 釣った後の処置とか初心者の方だとしっかりできているかわからないので、ちょっと厳しめにしています。 しっかりした手順でやれば実際はもっと長く保存できると思います。 とは言え保証できる数値ではないので、料理する前に見た目や匂いで腐敗がないかよく確認してください。

保管方法 生で食べる期限 火を通して食べる期限
下処理せずに丸のまま 2日程度 5日程度
下ごしらえ済 3日程度 1週間程度
3枚おろし済 2日程度 5日程度

当初は手が回らなくて丸のままで保管したとしても、 なるべく少しづつでも下ごしらえをして保管した方がいい事がこの表でわかるかと思います。

そして3枚おろしが必要な料理をする場合でも、早めに3枚におろさなくていいし、 むしろあんまり早くしない方がいいこともわかるかと思います。

保管しながらどうやって消費するか

上記でご説明した3つの保管方法を使ってどのように魚を消費していくかを下記のチャートにまとめました。

釣ってきた魚を保存しながら消費する方法説明画像

考え方はこんな感じです。

全部消費する目安が釣ってきてから大体1週間位です。 しっかり処理されていればもっと保存は可能なので、そこは魚の見た目や匂いで判断してください。

どんな料理で楽しむかについては下記の関連記事を参考にしてください。詳しいレシピは書いてありません。 これがいいかなと思った料理をネットで検索すれば詳しいレシピがたくさん見られますよ。

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前提として魚がしっかり冷えていることが重要

船上で魚が釣れた後にどういう処置をしたかで魚を保存できる期間は変わってきます。 まずはそこから意識しておいてください。

釣れてから長時間オケに入れっぱなしにしたりせず、早めにクーラーに入れて冷やしている事。 それと魚が既に芯までしっかり冷えている事。血抜きがしてある事が前提となります。 下記の関連記事に釣れた後の処置のやり方が解説されているので事前に読んで、船にいる時点からしっかり冷やしておいてください。

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それでも食べきれない魚をどうするか

すぐには食べきれないと判断された魚をどうするかについてご説明します。

味噌漬け

味噌漬けにすれば5日~1週間程度さらに保存ができます。

3枚におろして、適当な大きさに切った上で漬け込みましょう。具体的なレシピはネットで検索してみてください。

漬け込んだものをラップに包んで冷凍すれば1ヶ月位は持ちます。

冷凍保存

どうしても食べきれなかったら冷凍という手もあります。でも冷凍も解凍も上手にやらないと食味は落ちてしまいます。 せっかくの新鮮な魚なので、なるべくなら避けたいですけどね。

ぶつ切りか3枚おろしか切り身か、解凍した後にどうやって食べるかを想定した形で冷凍しておきましょう。 小さい魚でしかも塩焼きにするなら下ごしらえしたそのままの状態でもいいです。

よく水気を拭き取って、なるべく空気を抜いて密閉した状態で冷凍してください。 道具があれば真空パックがおすすめです。

冷凍期間が長ければ長いほど味は落ちていきます。せいぜい2週間、長くても3週間位までには消費した方がいいです。

1週間程度なら生でもいけると思いますけど、初心者の人はやめておいた方がいいでしょう。 火を通して食べるのが無難だと思います。

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そもそもあんまり釣りすぎないように

早めの納竿もひとつの手段

たくさんの魚をどうするかという方向の検討の他に、 そもそも持て余すほどの魚の量にならないようにするという方向も考えた方がいいでしょう。

釣れてる時は夢中になってしまうものですが、どこかで冷静に考える必要もあるかと思います。 十分釣れたなら早めに納竿してもいいのです。

リリースという手もある

でも例えばお子さんがあんまり釣れてないのにもうやめなさいというのもかわいそうな気がしなくもありません。 そういう場合は釣れた魚を逃してあげる(リリースする)という手もあります。 ただし、弱っていて逃しても生きられない場合もありますので、そういう時はリリースできません。 またリリースによって、今まで釣れていた魚がパタリと釣れなくなることもあるので、 船長に無断でやらないようにお願いします。

お裾分けは相手が本当に喜んでくれるかよく考えて

喜んでくれるならば少々人にお裾分けするのもいいでしょう。ただ、もらってくれる人がいるからと言って無制限に釣るのも考えものです。 海の魚も無限にいるわけではないので、節度を持って釣りを楽しみましょう。

丸のままの魚をもらって喜ぶ人は少ないです。魚を料理できない人は多いですからね。 表面上は感謝されたとしても実は裏では困っている事も多いかと思います。 慣れたお客さんの中には、人にあげるとしても3枚におろしてから渡すという人もいる位です。 本当に喜んでくれるならいいですが、あまり安易に人にあげるのはどうかと思います。

でも魚によっては、扱いに慣れていない人でも大丈夫なものもあります。 タチウオは料理が簡単で美味しいので喜ばれる代表格。 メバルなど小さめの魚は塩焼きなら鱗をとって内臓を取り出せば塩を振って焼くだけなので簡単でいいです。

料理のお店に持ち込むという手も

人にあげるのとはちょっと違いますけど、こういう手もあります。馴染みの料理屋さんがあればそちらに持ち込んで料理してもらうのです。 そして魚を少々お店に寄付します。お店も喜んでくれるかも知れないし、こちらとしてもプロの手にかかった料理を味わえますし、 いい方法だと思います。下はあるお客さんからいただいたメッセージです。

帰宅後に昨年末、市内にあたらしく発掘したイタ飯屋さんに真鯛とイナダを持ち込み、 ディナーで食べさせて欲しいとお願いし、こころよく受けてくれましたので、昨日夜、家内と共に食べに行きました。 ①真鯛のカルパッチョ・フルーツと香草添え、②イナダのパン粉揚げ、③真鯛のソテーの真鯛スープ仕立て筍とアスパラ添え、 ④イカ墨のパスタの真鯛とイナダのソテー添え、でした。材料は土曜日の持ち込みでしたが、 家内と2人で、赤ワイン2,480円が1本と上記料理4品の2人前で8,000円でしたが、これまで食べた事がない、例えようがない美味しさでした。

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