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ジギングの概要
こうゆう丸では秋から春にジギングをやっています。
寒ブリをメインターゲットに、外道でヒラマサ、サワラ、ヒラメ、根魚などが上がります。
ダイレクトに手元にひびくアタリと、きつめのドラグをものともしない強烈な引きが魅力です。 そして何より、一発大物のチャンスがあります!
定員を10名に抑えているためお客さんの間隔が3m以上あり、ゆったり釣りを楽しめます。
最近は年齢性別に関係なくファンが増えてます。貸し竿もあります。 ただし3セットしかありません。4名様の初心者のグループの方がたまにおられるのですが1セット足りません。 その時は2つの選択肢があります。①予備用の1セットがあるのでそれもお使いいただいて4セットとする。 ただしこの場合もし故障が発生すると予備がありません。②3セットを4人で交代で使っていただく。 この場合乗船料も3人分となります。
スロージギングやタイラバに関しては、PEラインを(最低でも)2号以上にしていただく前提でOKとします。 (できれば3号にしてほしいですけどね。ブリがかかってもとれる自信があるラインにしましょう。) 細糸はブリがかかってしまった時に時間がかかリ過ぎてしまうのでNGです。 もしオマツリしてしまう場合はジグの重さで調整してください。
概要を動画にまとめました。
その他のジギングメニュー
マダラジギング
マダラのジギングもご相談ください。ただし現時点では平日3名様以上とさせていただきます。期間は7~10月です。
タチウオジギング
タチウオジギングに関しては下記の記事をご覧ください。期間は6月下旬から釣れ具合によって8月前半位までです。
アカムツジギング
まだポイントが少ないので試釣のレベルですが、ご希望あれば平日3名様以上でご相談ください。期間は8月後半~10月です。
スーパーライトジギング
ひとつテンヤや鯛ラバよりもっと広いポイントを探るよう試行錯誤中です。ご希望あれば平日二名様以上でご相談ください。期間は2月、7~10月です。
ジギングのタックル
ジギングの竿・リールなど
ジギングロッド(竿)
- 6フィート(1.8m)位のジギング用ロッド。多分どの製品もみんなこのくらいの長さだと思います。
- 使用ジグの最大が150か180g位の表示のものがちょうどいいと思います。
- スピニングリール用とベイトリール用がありますがリールに合わせて選んで下さい。
- ショアジギングの竿は負荷が耐えられるなら使えない事はないかも知れませんが、長い分体力的に無理があると思います。
- ベストではありませんが、イカ釣りの竿やビシアジ釣りの竿でも使えるものがあります。あまりに先調子のものはバレやすいのでやめた方がいいです。
リール
- PE3号300m程度を巻いておけるスピニングリールかベイトリール。
- ジギングのリールは常に過酷な使われ方をするので耐久性が必要ですし、大物を仕留めるにはドラグ性能も重要です。一流メーカーの最低でも買値2万円台以上のものがいいと思います。
- 殆どのスピニングリールはハンドルを左右で付け替える事ができるので、左巻き右巻きどちらでも対応できます。ベイトリールはそれができませんので左右を間違えないように購入してください。
- 初めて購入されるならスピニングがいいと思います。遠くへジグを投げることができますし、ベイトリールに比べて巻きが速いのでポンピングの時に比較的バレにくいです。 ハイギア(より速く巻けるギア比)とパワーギア(より巻き上げ力のあるギア比)の2種類の選択ができる製品もありますが上越近辺での釣りに関してはどちらかと言えばハイギアの方がいいかと思います。
補足:こうゆう丸のレンタルタックルでダイワのフリームスのジギングモデルやBGなどを使っていただいています。これらは標準価格で1万円台の製品です。
使用感はそう悪くないですし、今のところトラブルも起きていません。最近のリール(この記事を書いている2017年時点)はかなり品質が高くなっているのですね。
近海ジギング限定で釣行回数の少ない人ならこの位のモデルでも十分使えるのかなと思い始めています。
追記:フリームスのジギングモデル。無理しなければ大丈夫だと思うのですが、一度ブリを宙層でかけて船下に入ったところを少し無理してゴリ巻きしてたら、次の投入からハンドルを固定する締め付け部分(樹脂製)が緩みやすくなってハンドルがガタつくように。
都度締め直せば釣りはできるのですがひどい時は一投ごとに締めないといけません。
BGも同様。やはりサブとしての用途の方がいいかな(汗)
道糸とショックリーダー
- 攻める水深は30~180m位です。
- PEライン(道糸)はPE3号300m。サワラで高切れすることもありますし最低でも250mは欲しいです。ファイトに時間がかかり過ぎると他のお客さんに迷惑がかかりますので、空いている時以外はあまり細糸は使わないでください。
- 水深を把握できるように10m単位で色が変わるものがいいです。さらに1m単位の白いマーキングが入っているものもいいのですが、サワラにマーキングを噛まれてブレイクすることがたまにあります。
- 必ずショックリーダー(道糸の先に付ける先糸)を接続してラインシステムを組むこと。 リーダーはフロロカーボンかナイロンで40lb(大体10~12号位)、6m位。これより太いと若干食いが悪い気がします。
その他のアイテム
プライヤー
魚からハリを外すだけでなく、スプリットリングを付け外しするのに使います。ジグはスプリットリングで接続するので、ジグ交換をする時はスプリットリングを開く必要があります。ジギング用のスプリットリングは丈夫なので手で開くのは無理です。なのでスプリットリングを開ける先端形状のプライヤーが必要です。
ハリを外す時はハリが大きいので力が入る方がいいですし、危険防止のためなるべくハリから手への距離がある方がいいので、大きめのプライヤーがおすすめです。
ナイフ
大型魚を狙うので釣れたら血抜きが必要です。そのためのナイフです。
グローブ
フィッシンググローブ(手袋)があればあった方がいいです。(なくてもいいけど。)一日中シャクってると手の皮が剥けたりすることがあるので。
サングラスと帽子
タモ入れの時に突然ジグが外れて飛んで来ることも考えられるので、頭と目を保護するために。帽子はつばのついたキャップ(野球帽)の方がいいです。
大きい洗濯バサミ
ポイント移動中に竿をロッドスタンドにかけておく時、ジグがブラブラして竿に当たらないように固定しておけます。 写真のようにグリップ辺りに挟んでおくといいです。
実はその他にも、船べりに挟んでおくとちょっと竿を立てかけるという用途にも使えて便利です。 (こうゆう丸の船べりは薄めなので)
クーラーボックス
長さのあるクーラーボックスが必要です。寒ブリは個体によるのですが90cmとかそれ以上もあり得ます。長辺の内寸でそれに近いサイズのものが欲しいですね。 最悪対角線上に魚を置いたり、尾びれを切ったりすることで、多少サイズオーバーでも対処はできますけど。
こうゆう丸では発泡スチロールの箱を販売できますが、一番大きい箱でもブリに関しては最大6kg強までしか入りません。 それ以上のサイズを入れられる発泡の箱は今のところこうゆう丸にはありません。ご注意ください。 発泡スチロールではないちゃんとした大きいクーラーボックスをお貸しすることはできますが後日返却していただくことになります。
ジグの選択
根がかりやサワラにラインを切られる等でジグをなくす事もありますし、 いくつかのカラーバリエーションもあった方がいいので、 できれば4つ位はジグを用意した方がいいと思います。
ジグの重さ
ジグは150~200g位を使います。
わからない人は150gを1つ、180gを2つ、200gを1つ買ってきてください。 (あくまでも最低の目安なのでその通りでなくても結構です。)
ジグの大きさ
長さはセミロング(15cm以上位)かロング(18cm以上位)がいいと思います。
ジグの形状によるアクションの違い
ジグの重心設計によって、アクションが違います。 センターに重心があるもの(センターバランス)は、落ちていく時に水平に近い姿勢でアピールします。 リアに重心があるものは、落ちるスピードが速いです。 フロントに重心があるものは、よりテクニカルにジグを操作できます。 初めて購入されるなら、センター重心のものがいいと思います。
背中もしくは腹の方からジグを見ると左右で形状が違うものがあります。 しゃくった時に左右へ不規則にアクションしやすいです。簡単にジグが水平姿勢になるので食いを誘発しやすくなります。 パッケージ越しに見ても微妙でよくわからない位の違いのこともあるので、 パッケージの説明に左右非対称と記載されているかどうかで判断されたらいいです。 可能なら左右非対称と左右同じものの両方のタイプをご用意された方がいいと思います。
センターバランスで且つ左右非対称のジグは、 不慣れな人でも比較的釣れやすいアクションをつけやすくていいと思います。
ジグの形状によりジャークした時に感じる重さも変わってきます。同じ重量のジグでも軽快にスイスイとジャークしやすいものもあれば、 ちょっと重さ(抵抗)を感じるものもあります。これはジグが水中で出す波動にも違いを生み、これによって食いに差が出る事があります。
ジグのカラー
カラーの定番はピンク、ブルー、赤金、グリーン、シルバー等があります。 初めて購入されるなら、とりあえず定番中心にご用意下さい。同じカラーでも光り方でフラッシング系(光を反射)、グロー(夜光)などの種類があります。とりあえずはフラッシング系をご用意ください。
ジグの素材
ほとんどのジグは鉛でできているのですが、鉄やブラス、アルミなどの素材を利用したジグもあります。 これらは鉛だけよりも比重が軽いためフォールがヒラヒラとゆっくりめになり、魚の食いを誘いやすくなります。 ただし落ちが遅くなるので投入時に不利になったり、若干オマツリしやすくなる欠点もあります。 費用面で余裕があればこのようなジグもあるといいと思います。
ジグのブランド
因みに、実績のあるジグは、P-BOYジグ、CBマサムネ、鉄ジグ、コニファー、ジグパラなどです。
慣れてない人は鉄ジグを使ってみてください。ちょっと値段はしますけど慣れてない人でも釣れる確率が確実にアップします。 とりあえずの1本ならスイムライダーショートがいいと思います。ただこのショートは200g近い重さになると結構引き重りします。 なので人によっては重いジグならウイグルライダーの方がいいかも知れません。 鉄ジグは製品バリエーションが多いのでどれがいいか迷ったらこちらのページに載ってる比較表が役に立ちます。 鉄ジグがお近くに売ってない時は上越のホシノ釣具店さんに行けば売ってますよ。
とにかく安く抑えたいという方にはジグパラバーチカルロングです。
その他の小物
フック
フック(ハリ)はサイズは、小さい方から…、 2、 1、 1/0、 2/0、 …とあります。 LやLLという表記もありますが、これらは大体2や1位に相当する大きさのようです。最低でも3/0以上の大きいものがいいと思います。 実際見てみるとかなり大きいですがイナダも大丈夫ですし、逆にフックが小さいとバレやすいです。アシストフックの糸はショックリーダーより引っ張り強度の高いものを選んでください。
初心者の方はどうしてもフッキングが甘くなりがちです。ガツンときたらもうアワせる余裕がないんですね。 なので貫通性能の観点から太軸のハリのものは使わない方がいいと思います。 因みに私が初心者の方にレンタルでお渡しするフックはがまかつの『ASSIST HOOK近海MS ダブル』の6/0か7/0を使う事が多いです。 (このフックはサイズ表記が一般と違っていてこのサイズで一般の3/0か4/0位に相当します。) 細軸で刺さり重視として選んでいますが、ブリでも実績あります。 ただこのフックは本当に細いので、ヒットした興奮でラフなファイトをすると口切れしたりハリ穴が広がってバレたりする可能性があります。 ジャークでもするような無理なファイトはやめた方がいいです。
青物狙いなら、ジグの頭にアシストフックを付けるだけで、尻尾の方はフックを付けなくてもいいです。 アシストフックはルアーに絡む事があるので、熱収縮チューブ等で絡みにくくしたり、フックを2本つけます。
サワラを狙う時は、テイル(尻尾)の方にもフックを付けるといいです。
ジグ、フックの接続金具
その他にスイベル、ソリッドリング(→ソリッドリングとは)、 スプリットリング(→スプリットリングとは)、などが必要です。 これらは引っ張り強度がショックリーダーよりも強いものを選んでください。 引っ張り強度は「lb(ポンド)」で表示されています。ソリッドリングとスプリットリングの大きさは#5位がいいと思います。
何を選んだらいいかわからないという方は、ソリッドリングはFishing Fighters WDソリッドリング FF-WDR050を。 スプリットリングはスタジオオーシャンマークのトラックスプリットリング T-SR5を選択しておけば問題ないです。
ジグの接続は下の方法(ジグの接続例:ソリッドリングのみ)がもっともポピュラーだと思います。余計なパーツを使わないシンプルな方法であるが故にジグの本来のアクションにより近くなります。リーダーからアシストフックまでの間にソリッドリングしか入らないで、間にスプリットリングやスナップ等の最悪伸ばされる可能性のある金属パーツが入らないので安心感があります。適度な大きなのソリッドリング付きのアシストフックを購入された場合はそのままこの形で接続できます。ただ、この方法だとリーダーやアシストフックのPEにスプリットリングのワイヤー切断面が当たる可能性があります。しっかりしたスプリットリングを使っていないとスプリットリングにリーダーやアシストフックのPEが挟まれることもありますので気をつけてください。
船長のジグの接続は下図(ジグの接続例:スイベル使用)のような感じでやることもあります。PEラインからリーダー、スイベル、ソリッドリング、アシストフックという順につながります。(当たり前ですが、スイベルにソリッドリングを後からつなぐ事はできないので予めつなげてあるジギング用の製品を買っています。)ジグはスイベルからスプリットリングを介してつなぎます。この方法だと、リーダーやアシストフックのPEにスプリットリングのワイヤー切断面が当たる可能性が非常に少なくなりますし、歯の鋭い魚に対してリーダーを噛まれる可能性を少し減らせます。ただしスイベルという余計なものがつくのでジグのアクションに影響を与える可能性があります。またスイベルでもソリッドリングほどまでの信頼性はないので少ないながらも壊れる可能性はあります。
スナップの付いたスイベルはあまり推奨できません。スナップや、スプリットリングもそうですが、 耐久性の面でわずかに不安がある(外れたり伸びたりする可能性が若干ある)のです。
スプリットリングは耐久性の観点からジグを接続するためだけに使用した方がいいと思います。 信頼できる頑丈なものを選んで下さい。そして複数回の釣行で使い回さないようにした方がいいと思います。
ジグやフックの接続は、初心者の人はよくわからないでしょう。釣具屋さんに相談していい組み合わせを選んでもらって購入される事をおすすめします。 もしお近くにジギングについて相談できる釣具屋さんがなければ、船長に事前にご相談ください。
PEラインとリーダーの接続(ラインシステム)
PEラインとリーダーの接続方法(ノット)は色々ありますが、 ライン、リーダーそれぞれが本来持っている強度をなるべく落とさない方法で接続しなければ、大物と安心してファイトすることができません。 定番はFGノット、MID(ミッド)ノット、PRノット(これは道具が必要)など。 検索すると、やり方を紹介しているサイトが出てきますよ。 船長はSCノットでやっています。初心者の人にはSCノットが一番簡単でいいように思います。 SCノットのやり方はリンク集を見て下さい。 もう一つ、定番のFGノットについては「FGノットのやり方」をご覧ください。
リーダーとソリッドリング(またはサルカン)の接続方法
リーダーとソリッドリングの結び方は、カウヒッチとハーフヒッチの組み合わせをお勧めします。 やり方は『ハリスとサルカンの接続方法』をご覧ください。 この記事はマダイ釣りの仕掛けを自作する方法を解説したものですが、やり方はまったく同じです。ハーフヒッチの回数は10回位やればOKです。
下の動画でも解説していますよ。
引っ張り強度の話
PEライン、ショックリーダー、スイベル、ソリッドリング、スプリットリング、アシストフックなどは、大抵引っ張り強度が製品に表示されています。 引っ張り強度というのは、どの位の力で引っ張ったらそれが破断するかを表す数値です。通常は「xxlb」という風に表示されます。 「xx」の部分には数字が入ります。この数字が大きければ大きいほど強い力に耐えるということになります。 「lb」というのは重さの単位であるポンドの事です。 スイベル、ソリッドリング、スプリットリング、アシストフックなどの強度は少なくともショックリーダーの強度をかなり上回るものを選んでください。
ジギングの釣り方
予めドラグを調整しておくこと
釣りを始める前、必ず出港前に適切にドラグを調整しておいてくださいね。 それ以後はファイト中も含めてドラグを触らないようにしてください。 これはこの海域で大物を獲るために大切なことです。
竿の持ち方
竿の持ち方は、リールの足の部分を指で挟む位の位置が基本です。 (どの指で挟むかは一番やりやすい位置でいいです) 竿尻を脇に挟むようにして持って下さい。 しゃくりが重くて辛いという方は、リールの足よりも少し上を持ったり、 場合によっては竿尻をお腹につけて、そこを支点にしてしゃくってもいいです。
ジギングの釣り方
最初に使うジグは何グラムでもいいです。やってみてオマツリしやすいようなら変えればいいです。
ジグを海底まで落とします。この時真下に落とすのではなく横にジグを投げてやった方がいいです。 ちょい投げではなくできれば20m以上。 危険防止のため原則的にアンダーハンドキャストでお願いします。 落としている途中で当ることもあるので、ラインの出をよくみていて下さい。
海底についたら、根がかりしないように、すぐに少しリールを巻いてジグを底から離し、ジャーク(しゃくり)を開始します。
海底からある程度の範囲をジグをしゃくったり、速巻きしたりしながら、誘っていきます。 船長のタナ指示があったらそれも参考にして下さい。 状況にもよりますが大抵は水深の半分位まで。深場では底から大体40m以内の範囲を探ればいいと思います。 大型が多いような場合、底から10m以内の底付近でしか当たらないようなケースもあります。 その時々の状況を探るようにしましょう。
ジグが海面近くまできたら、しゃくるのをやめて、ゆっくり巻くようにします。 海面でジグをしゃくるとジグが飛んできて危険だからです。 ジグが海面近くまで来たかどうかは、糸の色で判断して下さい。
何度か底から数十m探って底に落とし直してを繰り返したら、それを延々と続けるのではなく、一度巻き上げてキャストし直した方がいい事が多いですよ。また、アシストフックがリーダーやジグに絡んでしまうことがあります。この状態では魚がアタックしてきてもフッキングしませんので、そのチェックをする意味でも時々巻き上げてキャストし直した方がいいです。
ドテラ流し(底潮にシンクロするように船をきっちり立てるのではなく風まかせで船を流すやり方)などでは、 船が風に押されてPEラインが横へ流れていきます。 あまりに横へ流れて本来の水深よりもPEラインが多く出過ぎてしまうようだと、 自分ではジグをしっかりしゃくっているようでも水中のジグは思うような動きをしていないケースが多いです。 ジグがうまく動くにはラインのテンションがバンッ!と急激に張ったり、直後に完全に緩んだりすることが必要なのですが、 ラインが流れている時は引っ張られるのでこのラインの緩みが作りにくくなるのです。 こういう時は一旦巻き上げて投入し直したり、ジグを重いものに変えたりします。 水深の1.5倍も糸が出るようだともう全然動きが悪くなっていると思います。そうなる前に対処してください。
アタリがあったら
しっかりアワセを入れる
途中アタリがあったら即、強いアワセを2~3度いれてから、巻き上げて下さい。勢いをつけて大きく竿をあおるのではなく、魚の重みで曲がった竿をさらに根元付近まで曲げるつもりでグイッグイッと力を入れます。特にコマセマダイ釣りをやっていたお客さんは、強くやっているつもりが、実はほとんどが弱すぎます。大きく太いハリを魚の口に刺し込むつもりで強くあわせてください。「こんちくしょう!こんちくしょう!」と言いながらあわせると丁度いい位です(笑) 初心者の方はこれがちゃんとできていないためにバラします。当たった時の事を考えていないので強く引かれたらもうアワセを忘れるのです。 予め当たった時の事をイメージしておきましょう。そして常に今当たったらという意識を持ちましょう。
ドラグを締めるな
ブリクラスがヒットすると最初の内はラインが出されるばかりで思うように魚を寄せることができないと思います。 それでも絶対に最初に調整したドラグをさらに締めたりしないようにしてください。
ファイトの姿勢
竿先を下げると竿の弾力が効かなくてバレやすくなります。竿は斜め上に立てて常に竿を曲げてファイトします。 引きが強くて竿を支えきれない場合は、竿尻をお腹に当てて、手はリールの上のグリップ部分を持つと、テコの原理で楽になります。 竿を脇挟みしたままでファイトすると大抵の人は力負けして竿先が下がって竿の弾力が効かなくなり、 ポンピングも雑になって竿を下げるたびに竿先が伸び切ったりするのでバレやすくなります。 最初から魚が乗ったら竿尻をお腹に当てると決めておいた方がいいと思います。
お腹と言っても、へその辺りではありません。それより下の下腹部です。そうすれば自然に竿が立つはずです。
テンションを維持する
しっかりフッキングして体勢もできたら、次に大切なのはテンションを維持すること。 テンションを維持することはハリが深く刺さる方向に力がかかり続けることを意味するのでバレにくいです。 テンションが緩んでしまうとジグの重さでハリにかかる力の方向が変わってしまいバレてしまうことがあるのです。
具体的には2つの事に注意してください。
大きいのが来たらポンピングしないとなかなか巻けません。 ポンピングしていて竿を下げる時に巻きが遅いことが原因で一瞬テンションが抜ける (竿の曲がりがなくなってまっすぐになる)方が時々おられますがこれはバレやすいです。 常に竿を曲げている意識でやってください。最後まで雑にならないよう丁寧に丁寧にファイトしましょう。
相手が突っ込んでラインが引き出される時以外は、 常にポンピングかもしくはリールを巻いて常に魚にプレッシャーをかけるようにします。 魚を休ませません。自分も休みません。
ドラグを締めるな
ブリクラスがヒットしたら最初の内はぐいぐいラインが出されます。なかなか巻けなくてここでドラグを締める人がたま~におられます。 すみませんがこれは最悪手です。デカい魚を獲るには走りたい奴には走らせなきゃダメなんです。 絶対巻こうとドラグを締めてガチンコ勝負しようとするとラインが切れたり魚の口が切れたりしてバレますよ。
実際のファイトの方法
青物が水中でどういう状態にあるか把握します。大体下記の3種類に集約されます。
- 下に強く突っ込む→ドラグが滑る
- 首を振ってイヤイヤする→竿先がクンクンするがドラグは滑らない
- ただゆっくりゆらゆら泳いでいる状態(青物は完全には止まらないので)→大して引かない
1の状態では無理せず走らせてください。突っ込みが止まったらゆっくり竿を持ち上げて魚にこっちを向かせます。 2と3の状態ならばゆっくり竿を持ち上げて魚にこっちを向かせます。 魚がこっちを向いたらポンピングでできるだけ上げていきます。上げていく途中で1に戻ったらまた走らせます。 その繰り返しです。上げるのに過度に時間がかかる方は、2の状態でなにもせずに待っていることが多いですね。 2の状態では竿を持ち上げても問題ありません。
テンションは大事ですが…強引にやってもバレる
初心者の方は、初めて大きい魚の強い引きを体験した時に、魚の力に対抗して力勝負をしようと雑にガンガン竿をあおって魚を上げようとすることがよくあります。 そうすると口切れ(ハリが刺さっている部分の肉が切れる)したり、ハリが刺さっている穴が拡がって外れたりとバレやすくなります。 必要以上に時間をかけて周りに迷惑をかけるのもいけないのですが、かと言って雑なファイトをしてはいけません。 無理のない丁寧なファイトを心がけましょう。
取り込み
大きいものはタモですくってもらいましょう。 小さいものはリーダーを手に持って船の中に抜き上げても大丈夫です。
取り込みの際に、急に魚からフックが外れてジグが飛んでくることもありますから、竿で抜き上げないよう気をつけて下さい。
水面近くまで巻いてきて魚が船下に入った時は、竿を下に向けて腕を伸ばして、道糸やリーダーが船にこすれて切れないようにしてください。 その姿勢で耐えているとまた船下から出てきます。出てくるまではテンションを維持するだけにして、巻いたりしゃっくったりしないようにしてください。
巻いてきてリーダーが見える前までに、誰かがタモを持ってすくう準備をしておく必要があります。 水面まで魚が来てからタモを用意したのでは、暴れてバレる可能性が高いのです。 隣の人にヒットしたら、早めにタモの準備をしてあげるか、船長を呼んでください。 釣り人は、仲間がいるなら早めにヒットしたことを伝えて準備してもらってください。
青物のタモとりは難しいです。水面下で泳がせたままではとてもタモですくえません。だから釣り人はタモの届く距離で魚を水面まで浮かせなければいけません。 ところが逆に水面まで浮いた魚は首を振って暴れるため、この瞬間がもっともバレやすくなります。だからタモを持つ人は、浮いた瞬間にすくってあげなければいけません。 両者が息を合わせるために、釣り人は浮かせるタイミングで「浮かせるよ!」を声をかけるといいと思います。
その他、タモ取りの一般的な注意事項は「タモ入れの方法」をご覧ください。下の動画でも解説しています。
船に擦れたり、サワラなど歯の鋭い魚のアタックにより、リーダーが知らない内に傷ついていることがあります。 大物がかかった時に切れないようにマメにリーダーを指でこすって傷がないかチェックするようにしてください。
キャッチした魚はすぐに血抜きして冷やしましょう。家に帰ったらエラと内蔵だけは最低限取り去って、数日冷蔵庫で熟成させた方が美味しいです。
しゃくり方(ジャーク)
初めての方は周りを見て、上手そうな人の真似をするといいですよ。下記に基本的なやり方の説明をしていますが、やっぱり実際にやってるのを見るのが一番いいです。
言葉では説明するのは無理があるのですが…しゃくり方の一例をご紹介します。これらを組み合わせてやるのもいいです。 しゃくりの基本はイカ釣りよりも鋭くシャープにメリハリを出すようにやりましょう。(ただし活性の低い時はスローな動きの方がいいこともあります。)
ワンピッチジャーク
超基本です。多くの人がこれをやっています。やり方は、1回リールのハンドルを回す間に、1回竿をしゃくり上げる。 この時、ハンドルを回す手が上に上がる時に竿をしゃくり上げ、手が下に下がる時に竿も下げるようにすると、 ジグの動きにメリハリがつきやすいです。 ジャーク幅は1m前後位のイメージです。 リズムは状況によりますが1秒に1回より気持ち速め位が標準です。もう少し速めでも遅めでもありです。 速いリズムの方がいい事もあれば遅いほうがいい事もあります。 ただ私の経験ではあんまり速くしない方がいいケースが多いですね。(スローピッチの人が当たるようならそういうことです。) またジグを跳ねさせるように瞬間的に強いジャークをした方がいい時もあれば、 疲れた時のような緩めのジャークでやった方がいい時もあります。同じワンピッチでも少しやり方を変えただけで当たりやすくなったり、 当たりにくくなったりします。魚の活性を見ながら探ってみてください。 極端に変えなくてもほんの微妙に変えただけで食いが変わることはよくあります。
大きいのは割とややゆっくりめの方が当たる事が多いような気がします。 青物のジギングというとガンガンしゃくりあげるイメージが強いかも知れませんが、そうでもないですよ。 特にスロージギングの人に当たってる時は気を付けてください。
ワンピッチがうまくできていない事が実はよく見られます。 リールを巻く事が主体になってジャークが不十分なのでジグが揺れながら上がっていくような感じ。 タチウオジギングのワンピッチに近い感じです。 ジャーク幅が50cm以下と短くてリズムが早めなのが特徴です。 これだとジグがスライドもフォールもしていなくて魚が食うタイミングをつかみにくいと思われます。 それでも当たらないことはないのですが、ヒット率も釣れる魚の型もちゃんとワンピッチができている場合に比べて確実に悪いです。 青物を狙うワンピッチは、巻きながらジャークするのではなく、ジャークによってジグを動かしてすぐに竿を下げ、 たるんだ分の糸を巻き取るというイメージに近くなります。つまり巻きでジグを動かしているのではなく、竿だけでジグを動かすイメージです。 下記の記事を参考にして1回1回ちゃんとジャークができるようになってください。
ちなみにこの動画がワンピッチの参考になると思います。あとヒット後のファイトについても参考になりますよ。
ただ巻き
ただ巻くだけです(笑)。でもただ巻くだけだと魚がなかなか食うタイミングをつかめないのでちょっと工夫します。 工夫①しばらく速巻きし後にロングジャークを入れる(丹後ジャーク)かワンピッチに変える。 工夫②しばらく速巻きした後に一瞬静止させる。 工夫③しばらく速巻きした後に急激にスピードダウンして巻く。
ジャークで疲れた時に巻きでやるのも手です。活性が低くてジャークに当たらなくてもタダ巻きで当たることもありますよ。
ちょっと変化をつけた巻き方でジャカジャカ巻きというのがあります。 竿先を下に向けて、自転車をこぐように、左手と右手(竿をもつ手とリールのハンドルを持つ手)を交互に回転させながら巻く。 ひたすら高速でやってもいいし、中低速でやってもいい。これも途中でスピードを緩めたり、大きくしゃくってみたり、一瞬止めてみたりすることで、魚が食いつくタイミングを作るとよいです。
ロングジャーク
感覚的には1.5m以上の長めのジャーク。1回しゃくった後、大体2~3回位リールを巻く。 ロングジャークは大物に効果がある事がしばしばあります。 慣れた人が高速ジャークしてる横で、年配のお客さんがマイペースでロングジャークしてると、そっちにブリが来たりとかありますね。 体力的な問題でワンピッチでキビキビしたジャークできない方はゆっくりテンポでもいいからロングジャークをした方が当たりやすいです。 私は初心者の方でうまくワンピッチができない方にはロングジャークをお教えてしています。 これでブリが上がったことも何度もあります。
魚の活性に合わせる
魚はいつも同じ釣り方で同じように釣れるわけではありません。そこに同じ数だけ魚がいても、釣れ方は日によって違います。 また同じ一日の中でも釣れ方が変わることもあります。魚の活性により釣り人は釣り方を合わせる必要があります。
活性を左右するものは色々あるのですが、一例をあげると温度です。 天気が悪かったり風があったり寒い日は活性が低い事がしばしばあります。 また水温が低い2~3月はいい群れがいても活性がイマイチなためになかなか当たりにくいことがあります。
是非その日その時の状況に合ったアプローチを探してみていただきたいと思います。 以下、『巻きスピード』と『テンポ』について解説します。
巻きスピード
昔から『巻きを合わせろ』という言葉があります。巻きとは直接的には巻き上げスピードを表します。 その時の魚の活性に合わせた巻き上げスピードを探れという意味です。 一概には言えませんが、一般的には活性が高い方が巻き上げスピードが早いものに反応しやすく、 活性が低いと反応しにくくなります。
巻き上げスピードは色んな要素で変わってきます。例えば同じワンピッチでもジャークのテンポが早ければ巻きは早くなりますし、逆もまた然り。活性が高い日にバリバリ当たってる横でゆっくりテンポがまったく当たらない日もあれば、活性が低い日にゆっくりテンポでしか当たらない日もあります。
またただ巻きで食わせるなら、単純に巻き上げのスピードを変える事もできます。 ちなみにジャークに全然当たらない時にタイラバみたいなスロースピードのただ巻きに食ってきた事もあります。
テンポ
ジャークのテンポも大事ですね。 ゆっくりテンポのロングジャークが当たりやすいケースは時折あるのですが、 ジャークとジャークの間の間隔が長いために活性が低めでも食いやすくなるのかなという気がします。 こういう時は速いテンポのジャークだと苦労します。
逆に活性が高い時にものすごくテンポを落としてみたことがあるのですが、なかなか当たりませんでした。 その時々に合わせたテンポが必要なんですね。
途中でステイ(ポーズ)を入れるかどうかでも全体としてのテンポは変わります。 活性が高い時は早巻きからの一瞬ステイだけで簡単に当たることがあります。 活性が低くて当たりにくい日に、話しかけられて一瞬ジャークの手を止めた時に食ってきた事もあります。
初心者の方へのアドバイス
ダートとスライドとフォール
強くしゃくってジグが上昇している内に、すぐ竿を下げて急激に糸フケを作ってやると、ジグは水中でクイッとあさっての方向を向きます。 こういうイレギュラーな動きを、ダートアクションとも言います。メタルジグで魚を釣るには大事な要素です。それとジグはその種類や形状により、いい動きを導き出すために適したしゃくり方があります。ジグのパッケージに書いてある事もありますし、水面近くでジグを踊らせてみてどうしたらどんな動きをするか見てみたらいいと思います。
水中のジグの基本的な動きをちょっと見てみましょう。
ジャークしてすぐに竿を下げます。するとジグは急上昇した後にクイッと横を向き(①ダート)そのまま少し横へ泳ぎます(②スライド)。横方向へ泳がせるにはジグに十分な初速を与えることと、急激に糸を緩めてやることが必要です。左右非対称の形状のジグは横を向きやすいです。
次のジャークまでの間に糸を緩めたまま落としてやると、横向きの姿勢でしばらくヒラヒラと落ちていきます(③フォール)。 糸のテンションを緩めていることが大事です。 ジグの重さを竿先に感じた状態(つまりジグの重さで糸にテンションがかかっている状態)だとジグは上を向きながら落ちていきますので注意してください。 センターに重心のあるジグは横向きフォールさせやすいです。
スライドからフォールにかけては、釣り人は竿先を下げながらリールを巻いています。 リールを巻く時にラインにテンションがかからないようにしてください。 そのためにも竿を下げる速度がリールを巻く速度より速くなくてはいけません。
スライドの終盤(失速しかかった時)からフォールにかけての間が魚に食いつく間を与えることになります。
普通のワンピッチジャークで大体1秒弱ごとに①+②が繰り返されることになります。 ただし、最適なペースはその時々で違うのでもっと速い方がよかったり、もっとゆっくりの方がよかったりします。
このような水中のジグの動きを頭の中でイメージできているかどうかで釣れ方はだいぶ変わりますよ。
YouTubeには、ジギングの動画が沢山アップされています。しゃくり方を説明しているものもあります。 YouTubeにて「ジギング ジャーク」とかのキーワードで検索すれば、実際の釣りの様子を見ることができますよ。
初心者の方はジグが動いていないことが多い
初心者は多分強いジャークをすると魚は食いつけないだろうと想像するのでしょう、竿先でちょこちょこやってるケースがよく見られます。 スロージギングに向いたジグならこれでもアクションしてくれるかも知れませんが、これだと水中のジグはよく動いていないのでなかなか釣れないです。
テンポは多少ゆっくりめでもいいので、とにかく一回一回のジャークをしっかり行う方ことを心掛けたほうがいいですよ。 ワンピッチだと難しければロングジャークでやった方がいいです。ロングジャークはジャークの動作と巻きの動作が分離されているので、 ジャークの動作がしっかりできます。
私が見てて、このジャークだと釣れにくいかも…というケースは実はすごく多いです。でもすみませんが船長から声をかけてアドバイスすることは少ないです。 問題意識がないところに一方的にアドバイスしても効果がないですし、うるさい船長だと思われることもあるからです。 自分のジャークがちゃんとできているか不安な方は船長に相談してみてください。アドバイスしますよ。
ジャーク時の感触に注意しましょう
ジャークした時に手や腕に伝わる感触・重さに注意を払いましょう。
例えば底からジャークしてきて必ず一定の水深でジャークの引き重りが変わる場合、 その水深に潮目があるかも知れません。 その水深付近で当たりやすかったり、またその水深より下が当たりやすかったりといった傾向が見つかってパターンがつかめることがあります。
アタリにまでは至らないものの青物がジグを追っかけてまとわりついてきた時に、ジャークの重さに変化が出ることがあります。 魚が追ってきていることがわかれば、次はどうしたらアタリに持ち込めるかという思考へとつなげていけます。
手元に感じる感触は色んな情報をもたらしてくれるので注意しながらジャークしましょう。
最大のテクニックは釣り続けること。でも体力が…
ジギングで最も大切なテクニックは釣り続けること、とよく言われます。 青物相手ですから、いつチャンスが巡って来るかわかりません。 そのチャンスに、ジグが水に浸かっていなければ絶対に釣れません。
でもジギングは慣れないと結構体力を消耗します。 なるべく体力を保つコツは、
- 最初から100%の力を使わない。感覚的には60~70%位のペースを意識する。
- 余計な力を入れない。慣れてくるとわかりますが、そんなに力を入れなくてもシャープにしゃくる事は可能です。
- ワンピッチジャークが疲れたら、タダ巻き+一瞬ポーズの巻きパターンか、竿尻をお腹に当ててのゆっくりロングジャーク等で少し腕を休めてもいいです。
- 引き重りの少ない(抵抗の少ない)ジグを選択する。
なるべく、体力を残しながら、しゃくり続けられるようにしましょう。
誰かにヒットしたらチャンスです。他人のファイトの様子を見に行くよりも、釣りを続けましょう。 ジグは餌であると同時に、コマセの代わりにもなります。 群れが離れていかないように、釣り続けた方が船全体としても得策です。 但しオマツリしそうな時は、ヒットしている人に協力してあげて下さい。
オマツリした時に
オマツリした時にまず最初に確認することは、オマツリの相手に魚がかかっているかどうかということです。 魚がかかっている方が優先となりますので、かかっていない方はラインを緩めて魚の取り込みに協力します。 両方ともに魚がかかっている場合は船長に相談しましょう。
相手に魚がかかっていて自分にはかかっていない場合は、自分の方がラインを緩めるわけですが、 もし水深の深いところでオマツリした場合はラインを緩めたまま放置すると、 相手が徐々に魚を上げてくるに従って自分のラインは糸ふけが過剰にできてしまいます。 そうして自分のラインが船のスクリューに絡んだり、本来オマツリと関係ない第三者にもオマツリしてしまったり、 あるいは相手とのオマツリが修復不可能なほどぐちゃぐちゃな状態になってしまいます。 それを避けるためにはラインのテンションを緩めつつも、相手の巻きに合わせて自分も少しづつ巻いてくる必要があります。 それでもなるべくラインにテンションがかからないようにしてください。もし相手にブリクラスがかかっていた場合が特に要注意です。 両方のラインにテンションがかかると相手と自分の両方のリールのドラグが魚がついているラインにかかることになり、 ドラグ値が約2倍になってしまい、ラインブレイクの危険性が高まってしまうのです。
ジギングでの危険
ジグが飛んできて人にぶつかることを避ける
大きなハリの付いたジグが高速で顔をめがけて飛んでくることを想像してみてください。そういう事態は絶対に避けなければいけません。 気をつけるべきポイントは2つです。
水面近くまでジグをシャクリ上げてきた時
上へ上へとジグをしゃくって(ジャーク)いき水面近くになったら、シャクるのはやめてリールで巻くようにしてください。 シャクった拍子にジグが水面を飛び出してきたら大変です。水面近くにきたかどうかを判断するには、リーダーに接続されている部分のPEラインの色を覚えておいてください。 その色が出てきたらしゃくるのをやめましょう。ジグをキャストして斜め引きしているような時は通常よりも早めにしゃくるのをやめる必要があります。 そもそもジギングで今自分がどの辺りの水深を攻めているのかわからないようではいけませんね。
かかった魚が水面近くに浮上してきた時
魚がヒットして巻き上げ、水面近くまで上げてきた時に、何かの拍子でハリが魚の口から外れるとジグが飛んでくることがあります。釣り人もタモを持っている人も、 両方がその危険をよく認識しておきましょう。釣り人の側はハリが外れても人のいる方にジグが飛ばないようになるべく配慮し、 タモを持つ方もジグが飛びそうな方向をなるべく避けるようにしましょう。ケガ防止のために帽子(できればキャップ)は必須です。なるべくメガネかサングラスもしていただきたいです。
腰を傷めないように
型のいい青物がかかった時にポンピングで上げてくる際、腰を傷めないように注意してください。 ある程度腰を使って竿を起こすことにはなりますが、腰を曲げすぎないように。45度も傾けたらそれは結構危険水域です。 それと腰を曲げる時は腰が丸まらないようにしてください。常にビシッと腰がまっすぐになってるようにしてください。
ドラグ設定の方法
簡単に済ますなら
恐らくちゃんとしたドラグ設定(次項で説明するようなラインシステムの強度の限界を考えた設定方法)をしている人はかなり少ないと思います。 上越地区のジギングでPE3号、リーダー40lb以上を使っていれば、古かったり傷んだりしていない限りそう簡単には切れません。 それが切れるということは相当にドラグを締めていなければそうはなりません。 そしてそこまで強く締めなければいけないような数10kgもあるような超大物も出ないでしょうし、また海中も根ズレが心配される大きな根があるような場所は少ないです。 だからそこまで締める必要もないんです。 締めすぎると口切れバレの可能性も出てきてこれまた良くないです。しかし、かと言って弱すぎればファイトに必要以上に時間がかかって 他のお客さんに迷惑がかかることも考えられます。
かく言う私は、リーダーを手で強めに引っ張ってチリチリドラグが鳴る程度に調整しているだけです。 ドラグチェッカーで測ってみたら大体2~2.5kg位でした。3kg位のワラサだとドラグはほとんど滑りません。 5kg位になると強く引かれた時に少し糸が出るようになり、ブリになると突っ込まれるとぐーっと引き出されます。 経験のある人ならその程度の調整方法でもそう問題はないと思います。 経験のない人は船長に確認してみてください。
しっかり設定するなら
上越地区ではここまでやる必要はないと思いますが、一応一般的にちゃんとドラグ設定をやる方法もご説明します。
ドラグの強さの調整はPEラインとリーダーの引っ張り強度のどちらか弱い方の強度の大体1/4~1/3位に設定するのが一般的です。 ジギングの場合はPEラインの方が弱いことがほとんどかと思います。 ここで”設定する”というのは、その重さがかかったらドラグがじわじわと滑りだす位にドラグの締め具合を調整するという意味です。
ジギング用の竿とリールをお使いならばほとんど問題はないと思いますが、竿とリールにも最大ドラグ設定値が決められている場合があります。 その値を超えたドラグ設定をするとタックルが破損する可能性もありますので、一応ご留意ください。
ラインの引っ張り強度はパッケージに書いてある”xxlb ”というのがそうです。号数は太さを表しているだけで強度ではありません。lbというのはポンドを表します。 例えば30lbと書いてあるラインは、30ポンドが約13kgに相当しますから、13kg位の重さがかかると破断するラインだという事です。 PEラインとリーダーの引っ張り強度を比べて、PEの方が弱く30lbだったとすると、13kgの1/4~1/3ですから、 大体3~4kg位にドラグを設定するわけです。
実際にドラグ調整をする時はリールと竿を実際に釣りができるようにまで準備し、フックにドラグチェッカー(もしくは量り)を引っ掛けます。 一人の人が竿をゆっくりと立ててドラグチェッカーを引っ張ります。もう一人の人がドラグチェッカーの数字を見て、ドラグを締めるか緩めるか指示を出します。 最終的にドラグチェッカーが設定したいドラグのkg数を示すように調整します。でもこの方法だと二人でないとできません。 お一人の場合はリールから竿のガイドを通さずに即ドラグチェッカーに引っ掛けて調整したらいいと思います。 この場合ガイドの摩擦抵抗が加味されないため、設定するドラグのkg数は少し小さめにしたらいいと思います。
電動ジギングについて
年配の方などは、電動リールを使用する手もあります。 これだと、両手でしゃくれるので楽ですし、魚がかかった時も非常に楽です。
PE3号が巻いてある電動リールなら使えます。 但し道糸の先端にショックリーダーを接続する事を忘れないで下さい。
女性や年配の方もできる?
女性や年配の方もジギングができるかというご質問をお受けすることが時々あります。
たまに女性アングラーが乗船される事はありますよ。多少休みを入れながらも最後まで頑張ってシャクっておられます。 下手すると男性より鋭いジャークでしっかり釣果を上げる方もおられます。 やる気がある人に関しては性別は関係ないと思います。
やはりそこそこ体力を使う釣りですから女性が不安を感じるのも無理からぬ事だと思います。 でも実際はですね、男性でも体力のない方もいらして(船長含む)そういう方は休み休みマイペースでやっておられます。 上に書いた通り、常にシャクリ続ける事は大事なポイントではあるのですが、そこを絶対視して荒行のようになってはこれもいけません。 自分のペースでやればいいかと思います。ただなるべく新たなポイントに着いて流し始めた時は比較的チャンスとなりますから、竿を出すようにした方がいいと思います。
最近は60代、70代のお客さんも珍しくなくなってきました。 でも見てますとどうしてもシャープなしゃくりができない方もおられます。それは致し方無いことです。 でも考えられる対策はいくつかありますよ。
- ただ巻き+時々ストップで釣る。またはゆっくりでいいのでロングジャーク(長いしゃくり)で釣る。
- 電動リールを使う。
- 左右非対称形状のジグを使う。さらに幅広の長さ短めのタイプだとアクションしやすいです。
大きめの魚がかかったら、竿尻をお腹に当てて手はなるべくグリップの上の方を持つようにします。 こうすれば魚が強く引いても竿が引き込まれることはないです。
ジギングの動画
お客さんが釣っているシーンの動画をご覧ください。
美味しくいただく
美味しさは個人の好みによるので一概に言えませんが、青物や根魚は基本的に数日寝かせてから食べた方が旨味が増して美味しいと思います。
ジギング用語集
ジャークとは
竿をしゃくり上げて水中のジグを強く持ち上げること。
ダートとは
ダートアクションの略。不規則にジグの向きを変えるアクション。
バイトとは
魚がジグをくわえること。アルバイトのことではない。
フッキングとは
ハリを魚の口に刺し込むこと。アワセ。
ベイトとは
餌のこと。ただしジギングではベイトフィッシュを略してベイトという事が多い。ベイトフィッシュとは大型魚が捕食している小魚のこと。 また、ベイトキャスティングリール(両軸リール)を略してベイトともいうので、慣れないとややこしい。
ラインシステムとは
PEラインを直接ジグやフックに結ぶと、結び目の部分は本来のPEラインの引っ張り強度よりも弱くなってしまう。 それを防ぐために太めのフロロカーボンラインやナイロンラインなどをリーダーとして組み合わせて、全体としてラインの強度が落ちないようにする方法。 細めの糸で大物と渡り合うために必須。特にPEラインとリーダーの接続方法は重要。
リーダーとは
道糸(PEライン)の先につなぐ先糸(フロロカーボンやナイロン)のこと。