このページの目次
- マダイとハナダイとレンコダイの見分け方
- ヒラマサとブリとカンパチとツムブリの見分け方
- クロソイとキツネメバル(マゾイ)の見分け方
- マコガレイとマガレイの見分け方
- ムシガレイとソウハチの見分け方
- その他のカレイ
- スルメイカとヤリイカの見分け方
- スケソウダラとマダラの見分け方
- キジハタとアオハタとマハタの見分け方
- ホッケとアイナメの見分け方
- カサゴとウッカリカサゴの見分け方
- マサバとゴマサバの見分け方
- ホウボウとカナガシラの見分け方
マダイとハナダイとレンコダイの見分け方
こちらがマダイ
こちらがハナダイ
わかりやすいのは、エラブタのふちの色と尾びれのふちの色ですね。あとは、ハナダイだけ、前の方の背びれの棘が二本位極端に長いです。
他にレンコダイもちょっと似ています
レンコダイは標準和名を『キダイ』と言います。体色に黄色が混じることが由来です。 マダイやハナダイには黄色は混じりませんのでそこで見分けられます。
ブリとヒラマサとカンパチとツムブリの見分け方
まずは一見そっくりなブリとヒラマサの見分け方について解説します。
一番わかりやすいのは上唇上端の形状です。ヒラマサは丸くなっていて、ブリは角ばっています。
その他に、こんな違いもあります。
- ヒラマサの方が胴体が平べったい。ブリの方が丸っこい。
- 側面中央の黄色いラインがヒラマサの方が鮮明。これは個体差があります。
- ヒラマサは胸びれより腹びれの方が大きい。ブリは同程度。
- ヒラマサの胸びれは黄色いラインに大きくかかる。ブリの胸びれは黄色いラインにあまりかからない。
私は操舵室から遠目で見る時は平べったいかどうか、近くでよく見る時は上唇と胸びれがラインにかかるかどうか、で大体判断しています。
カンパチもブリやヒラマサに少し似ています。
上から見ると目の上に『八』の字のような模様があり、これが名前の由来になっています。 他に、体色が少し茶色っぽく、体高があって平べったいのが特徴です。
もう一つ似た魚としてツムブリもご紹介します。
一見して細長いのがまず大きな違いで、顔も小さいです。黄色いラインが2本あり、青いラインもあります。
クロソイとキツネメバル(マゾイ)の見分け方
- クロソイの体色は白黒。キツネメバルはやや紫がかっており背から腹にむかって幅の広い縞がある。
- キツネメバルの尾びれ、尻びれなどの端は白っぽい縁取りがある。クロソイは縁取りがない。
- クロソイは眼の下に明確なトゲがある。キツネメバルは明確なトゲになっていない。(下に拡大写真あり)
マコガレイとマガレイの見分け方
- 全体のシルエットがマコガレイの方が楕円形で、マガレイの方がやや細長い感じです。
- 色はマコガレイの方が黒っぽく、マガレイはやや明るい色です。
- マコガレイは身の端の方まで厚みがあります。
- マコガレイは両目の間にウロコがあり、マガレイはありません。爪で引っかくとわかります。これが一番確実です。
- マコガレイは腹側が真っ白です。マガレイは透けたような色の部分があります。 但し小型のマコガレイはマガレイに似た色合いの個体もいます。
- 個体によってはマガレイの尾びれ手前のくびれた部分が黄色いことがあります。
- マガレイは「フンッ!」という感じで唇が上向きに突き出ています(笑)
ムシガレイとソウハチの見分け方
ムシガレイもソウハチも、マガレイやマコガレイのような小さなおちょぼ口ではなく、ヒラメ型のやや大きめの口の形をしています。
- ムシガレイにはてんとう虫のような6つの明瞭な斑点があります。
- ソウハチは目が離れていて、片方は側面についています。
- ムシガレイのお腹は透き通った部分が多いのに対し、ソウハチは真っ白な部分が多いです。
- ソウハチは腹側からも片方の目が確認できます。
その他のカレイ
イシガレイには、石のような固い部分がヒレのそばの表皮にあります。
スルメイカとヤリイカの見分け方
この写真では上がスルメイカで下がヤリイカです。
もっとも大きな違いはエンペラの形です。スルメイカの方は長さが短く胴の先端付近にしかないのに比べ、ヤリイカのエンペラは胴の半分位まで達する長さがあります。 ヤリイカのエンペラはまさに槍のような形なんですね。
もう一つの違いは触腕です。イカは足が10本あることはご存知ですね。その中でも2本、他より長くて太い足があるのです、これを触腕と言います。 スルメイカは触腕が他の足に対して明らかに太くて長いです。ヤリイカの触腕はよく見ないと他の足と区別しにくい程度の太さと長さなのです。
もう一つ、体色の違いもあります。下の写真の方が違いがわかりやすいのでこちらを見てください。
新鮮なスルメイカ(右側)は濃い茶色をしています。これだと一目瞭然です。
でもヤリイカも体色が濃くなることもあります。下の写真を見てください。
3ハイともヤリイカです。ところが1ハイだけ濃い色のがいますね。水中なのでわかりにくいですが濃い赤色をしています。 スルメイカの茶色に対してヤリイカは赤で、色は違います。ただ慣れないとこの色の違いはすぐにわからないかも知れません。 やはりエンペラが一番わかりやすい見分けポイントだと思います。
ヤリイカとスルメイカの様子を動画でご覧ください。
スケソウダラとマダラの見分け方
写真の上がスケソウダラで下がマダラです。違いは大きく3つ。一番わかりやすいのは、マダラのみに下顎にヒゲがあることです。 他には体側の模様の色と形が違います。スケソウダラの方が色が黒っぽくて縞状の模様になっています。 あと体型がスケソウダラの方は細長く、マダラは丸っこいです。
キジハタとアオハタとマハタの見分け方
キジハタとアオハタは模様が違うのですぐわかると思いますが、アオハタという種の存在を知らないと間違えるかも。
下地はオレンジの水玉模様で同じなのですが、アオハタは明瞭な縞模様があるのと、尾びれの先端が黄色いので見分けられます。
そしてマハタという魚もアオハタに似ています。
マハタはアオハタと違って下地にオレンジの水玉模様はありません。 また、尾びれは全体的に同じ色で先端だけ色が違うということはありません。
ホッケとアイナメの見分け方
ホッケとアイナメは体の形がそっくりです。しかもアイナメでも黒っぽい個体がいるので勘違いされることが多いです。 でも味が全然違うのでアイナメをホッケと間違えるともったいないです。
ホッケは基本的にモノクロなんです。
アイナメは黒い模様の下地に黄色があるんです。 この写真はまだわかりやすいけど、もっと黒い模様が強い個体だとホッケとそっくりになります。 それでも下地に黄色があるかどうかよく見ればわかります。
参考まで、上の写真はアイナメですが、釣れた直後は黒くてお客さんはホッケと勘違いしていました。 でも水氷に漬けていたら黒い模様が消えてしまい、下地の黄色が見やすくなりました。 この黄色が下地にあるかどうかをよく見てみてください。
カサゴとウッカリカサゴの見分け方
こちらがカサゴ。
こちらがウッカリカサゴ。
この2つの写真では両者の色の違いが見られますが、カサゴも生息場所によっては明るい色になるので、 その点で見分けることはできません。以下の2つの条件を調べてみて判断することになります。
まず1つめは、側線付近の白い斑点を見てみます。カサゴの方は白い斑点があまり明瞭ではありませんね。 でも個体によっては明瞭な事があります。その斑点の縁取りがあるか見てください。 カサゴの方は明瞭な縁取りは見られません。ウッカリカサゴの方は明瞭な縁取りが見られます。 ここでまず見分けます。わざわざ『側線付近』と指定するのは、 例えばカサゴの場合は胸ビレとエラブタの間あたりを見ると縁取りがあるように見えますね。 逆にウッカリカサゴの腹側の斑点を見ると縁取りがないように見えますね。 このように見る場所によって違うので、側線付近を見てみてくださいと言っています。
2つめは、胸ビレの筋の数です。筋は専門的には軟条と呼びます。この筋がカサゴの方が少なく17~18で、 ウッカリカサゴの方が19~20で多いそうです。ただ、これも絶対的ではないようです。
生物学的に素人の私達は、この2つの条件を重ね合わせて最終的に判断するしかないようです。
マサバとゴマサバの見分け方
こちらがマサバです。
背中のウネウネ模様の下に点線がないかもしくは不明瞭です。また、お腹にゴマ模様がありません。
こちらがゴマサバです。
背中のウネウネ模様の下に明瞭な点線があります。お腹にゴマ模様もあります。
あと、相対的な違いですが、マサバの方が体高があって平べったく、ゴマサバの方が断面が丸っこい形状です。
ただし、個体によってもしくは保存状態によっても模様の明瞭度は変わります。模様だけで判断しにくい事は多いです。 そのような場合、背びれなどで見分ける他の方法もいくつかあるのですが、それらも決定的でなかったり、 面倒な方法だったりするので、ここでは触れません。
ホウボウとカナガシラの見分け方
こちらがホウボウ。胸ビレを広げて上から見ると緑色でこれが一番大きい特徴です。 あと、ウロコが小さくて見た目も感触もなめらかです。
こちらがカナガシラです。胸ビレはホウボウのように派手ではありません。赤白黄だけです。 ウロコ感がはっきりしていて、見た目も食感もザラザラな感じです。